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台湾旅行記とローカル台湾文化。哪吒三太子(太子爺)の追っかけ。

台中~屏東無計画旅行⑨ -高雄の哪吒廟①化龍宮とタンギー(童乩/乩童)について-

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台中屏東と経て高雄へやってきました!

日本人からも行きやすい台湾第2の大都会高雄。今回は高雄の2大哪吒廟、三鳳宮のふるさと化龍宮分霊や台湾のシャーマンであるタンギー(童乩/乩童)にも触れてみます。

なんだかちょっとオカルティックかも?

トップに高雄の名物蓮池潭の龍虎塔の写真もってきましたが、去年の写真なので触れません…。高雄味を感じて欲しい~。

 

 

 twitterでも #台中~屏東無計画旅行 で呟いてましたので、ご興味ある方はどうぞ!

 

 

 

 

台中~屏東無計画旅行 4日目(8月14日)

 

 

 

旅程

 

8月14日時点計画表

 8/11  成田空港発/台中国際空港着 華信航空マンダリン航空) AE267

      台中で澎湖での友人さんと合流

      宿泊:友人さん宅

 8/12  台中観光

      宿泊:友人さん宅

 8/13  屏東へバスで移動

      Ke'Lake客啦客早午餐 (←飛行機で知り合った方のお店)

      屏東太子宮

      屏東玉皇宮

      屏東観光夜市

      屏邑九天宮

      宿泊:屏東 台輪時尚旅店

 8/14  午前 屏東市内観光

      屏東慈鳳宮

     午後 台鐵で高雄へ移動

      龍水化龍宮

      火水ハヌルさんにお会いする

      宿泊:高雄三鳳宮そばのホテル

 8/15  どこいこう??

      宿泊:友人さん宅 

 8/16  台中国際空港発/成田空港着 華信空港 AE266

 

高雄にて哪吒廟巡り

 

屏東の町を公共自転車Pbikeで走走&拝拝し、台鉄で高雄に移動してきました。

屏東から高雄は20分ほど。とても近いんですよね。

午前中はキレイな青空が広がっていたのですが、お昼をすぎたら土砂降りで。南部はお昼ごろ雨が降って止んで気温が下がるとのことですが、これ以降はずっと雨です。土砂振ったり小雨になったりですが、雨です。

高雄に到着して外に出てみると雨も止んでいて、これなら!と高雄の哪吒廟に行ってみることにしました。

夕方の待ち合わせまで時間はあとちょっとなんですが……この時間をお茶飲んでボーッとしてるなんてもったいないでしょう。時間があるなら拝拝しに行くわ。とりあえず昨晩予約したホテルに荷物を預け、MRTで目当てまでの最寄り駅まで。

高雄の哪吒廟というと高雄駅のそばにある三鳳宮が有名ですし、行きやすいんですけど、もう一つあるのです。ずっと気になってたんです。初です!

 

 

高雄市公共脚踏車 ”Cbike”で高雄市内を走走

 

最寄りのMRT後驛站で高雄の公共自転車”City Bike”を借りまして。※借り方は前のPbikeを参照してください。

さて走ろうとしたら、土砂降りだった。

………………行くか行くまいか……これは…もう時間も厳しいのでは…

と逡巡に逡巡したのですが、少し小振りになったから出発。もう時間ギリッギリです、余分時間あんまなしです、頑張る!

Googleマップ先生によると徒歩で40分ほど。自転車なら15分くらいでなんとかなりましょうか。iPhone片手にできうる限り急いで走る。

やはり屏東とは違うぜ大都会高雄。車の量が半端ないし道がデカい!そこそこ大変だった〜。

ちなみにGoogleマップさんは日本人仕様で走行(徒歩)ルートを左側で指定してきます。台湾は左ハンドルの国です。車と同じく右側走行に脳内変換して行きましょう。そしてもっと大変だったことは……走ってる最中に土砂降り

もう完全に土砂降り。

折りたたみの傘さしながらでもキツい。カメラは濡らさないようビニール袋に入れ、もうこれは…雨宿りが必要か……眼の前に福徳廟の看板が見える、お廟ならとりあえず雨宿りはできる、と滑り込み。

屋根のあるところに入り、目を上げてみれば福徳廟と並んでお目当てのお廟があったのでした。

 

龍水化龍宮

 

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小さな赤い祭壇に、多数の張り紙。

こちらが全台開基龍水化龍宮臨時宮です。

臨時とあるように、現在こちらのお廟は建築中なのですね!この祭壇の後ろで工事が行われてます。

 

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化龍宮は明代永暦15年(1661年)に福建から台湾高雄に渡ってきた中壇元帥を祀るお廟です。

福建から中壇元帥、神農、神馬、李府王爺(五府千歳の李府王爺でなく渡台した李氏の先祖神)とともに高雄に上岸し、愛河をのぼり龍水港を開墾したとのこと。現在の場所で化龍宮と号したのは民国39年(1950年)。

こちらには6尊の中壇元帥(哪吒三太子/太子爺)がいらっしゃいますが、金の大太子像以外は台湾に来てから作られたそうな…。

この写真の後ろの太子がその大太子…かな?

 

そして、この写真では太子爺の像に分霊の文字のタグが付いてますね。

どうやら化龍宮はうちから分霊しますよ〜ってアピールをしっかりしてるみたいです。(別途ポスターもあり)

分霊してもらえるのかぁ…!ちょっとドキドキしちゃいますね!

 

分霊については次の次の見出しで書きますね。

 

高雄の二大哪吒廟  化龍宮と三鳳宮

 

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高雄駅のそばに三鳳宮という大きな哪吒廟がありますが、三鳳宮はもともと三鳳亭といい、この化龍宮から分香されたのが始まりです。

三鳳宮の故郷がこの龍水化龍宮ということですね。

哪吒太子の誕生日は旧暦9月9日。

毎年9月7日に三鳳宮は化龍宮に挨拶にきて、化龍宮の太子爺を三鳳宮に連れていき、9日の生誕祭で行われる劇をお見せするそうな。そして9月10日に化龍宮に戻ってくる……とのこと。

たしかに生誕祭の時に三鳳宮の駐車場で劇をやってました。太子爺も楽しみにしてるんですね!

 

分霊とは

 

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そう、台湾の神様は誕生日などの記念日にはお神輿に乗って、ふるさとにご挨拶にいくんですよ。

大きなお廟や古いお廟から神様の魂分けをしてもらうこと分霊といいます。

小さいお廟や家の祭壇にいらっしゃる神様などは大体どこかのお廟から分霊してもらったものなんです。そしてその分霊された神像は元である神様のもとへお参りするのです。

神様の生誕祭などに行くと主神の前にズラーーッと並んだ大量の分霊神像などをみることができますよ!

 

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 ↑  哪吒太子聖誕日の三鳳宮。ピンクの札のついた像はすべて分霊先から里帰りしてきたもの。誕生日前にやってきて、誕生日以降お迎えがきます。

 

 

完成予想図見ると大都会高雄にふさわしく?高楼で縦長のお廟みたいです。
入口のポールの上に中壇元帥像も立つっぽい。たのしそ〜〜たのしみ〜〜〜
完成したら拝拝しにまたきますね!

 

で、化龍宮で雨がすこしでも小降りになることを待ってたのですが…………そんなことはなかった。どこまでいっても本降りだった。 

しかし、夕方には約束があるので出なくてはならない、時間ギリギリ!

もうめっちゃ走りました。ビショビショです。冷や汗かきながらMRTへ滑り込み待ち合わせ場所へ。

 

 

火水ハヌルさんとお会いした!

 

Twitterでフォローさせていただいている火水ハヌルさんが高雄にいらっしゃるとのことで、もしお会いできたら….とご連絡してみました。それも台湾にきてからの連絡で。本当に突然でしたのにご快諾いただきありがとうございました…!

 

ハヌルさんのこの記事を読んでまして、もしお会いできることがあればお話を伺いたかったのです。

 

hanuru.hatenablog.com

 

ハヌルさんの記事のタイトルにもなっていますが……ここでもタンギーについてご紹介しましょう。

ちょっとオカルト……なのかな、日本人的な”一般”的な感覚としては。

でもタンギーは台湾民間信仰においては欠かせない存在で、もうそういうモノなのです。

 

タンギー(乩童/童乩)とは

 

タンギー。北京語で乩童、読みはジートン。台湾語は童乩、読みはタンギィ。

神降しをする、神からの伝達者。つまりはシャーマン。

タンギーは自らの身に神を降ろし、神懸かり(トランス状態)となり、神からの言葉を人々に伝える神の代理人

 

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 ↑ 澎湖の元宵節廟会にて。神輿の上に乗るタンギー。乗ったまま周辺区域を回ります。

 

タンギーにはただお廟へ行くだけだと会える方ではないですが(いても気づかないと思う…)、廟会や決まった日にちには目にすることができます。

日本でいえばイタコ…が近いのかなとも思いますが、不特定の霊を降ろすイタコと異なり、タンギーは神仏のみを降ろします。そして宿す神仏は決まっていますタンギーは自分からタンギーになるのでなく、その神仏に選ばれてなるのだそう

 

もし見ることができたとしたら、その多くは上半身裸で腹掛けをし、線香を持ち、首を振りながらブツブツと何かを唱えている姿でないでしょうか。

あ、タンギーには女性もいますよ。(女性は紅姨(ホンイィ)といいます。さすがに上半身裸ではありません。)

そしてもしお廟のお祭りとかで見たならば、その姿は頬に串が刺さっていたり、頭に釘の刺さった鞠が刺さっていたり、釘の棒で背中を打ちつけたりしているなどして血まみれかもしれませんね。

 

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  ↑ 線香で背中を打ち付けるタンギー。新営太子宮の廟会にて。

 

タンギーは神を降ろしている最中身体を傷つける行為をすることがあります。そんな血がドバドバ出ているタンギーや八家将を見て「好看吧?!」とか言ってくるのが台湾人。「お神輿はガンガン揺らした方が神様も楽しいだろ?!」って言うのが台湾人……。

ということでともかく派手好きな傾向があるのが台湾の神様(神様によります) 

 

……ざっくりいえば、台湾にはタンギーというシャーマンがいるのですね。

私はお廟のお祭りなどでタンギーをよく見るのですが……ずっと不謹慎ながら神降ろしって本当なのか?と疑ってきました。

いや、頬や瞼にそれ破傷風になるんじゃあって鉄錆ビッシリの釘がぶっ刺さってたりするの見ると通常の意識があったら痛いだろ!痛がってないということは本物?とうような思いを持ちながらタンギーを見ていたりしまして。

 

それが今年に入って台湾のお廟を巡ったり台湾の知り合いができたりして、タンギーも、タンギーでなくとも神様に繋がっている方たちはたしかにいると思えたんですよねー…。

実際お廟に長居してみると色々な方を見ます。それこそ、通常の状態ではない方々を。

それがすべて嘘や演技だとは思えない。もしかしたら演技の人もいるかも知れないけれど。やはり神仏に通じる別の世界を感じることはあるのです。「修霊者の邪魔はしないでね」って張り紙があることもあるし、お廟というのは一般の人々の公民館であり神と通じる方たちの交信場所でもあるのでしょうね。

 

……なんかこう書くとちょっとだな…、私は民間信仰を追ってるけど信者というよりお邪魔させていただいてる身で。台湾の民間信仰は面白い世界で、どんなものなのかもっと知りたいという気持ちなんですよね。うん。え、厳しい?

 

火水ハヌルさんとお会いして

 

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 ↑ ハヌルさんは澎湖にも行かれたことがある。澎湖のお話もできたのも嬉しい!

 

まあ、というわけで神様との繋がりをそんな風に思えたからもあってハヌルさんの記事を見てお会いしてみたかったんですよね。

実際お会いしたらとても気さくで素敵な方で!楽しくて楽しくて、ついついどっぷりなお時間まで。本当に時間が経つのがあっという間でしたねえ…。

 

お廟のなにが好きで~とか台湾のこれが好きで~とか好きなものを気兼ねもなく好きです!といっぱいおしゃべりさせていただき……なかなかお廟が好きで!なんて声高に言えることもないし、嬉しくなってしまいました。

「お廟が好きって人他に居ます?」と聞かれても「自分と……某方くらいしか……浮かばないっすね……」ですからね。

台湾民間信仰面白いよ、うん。Twitterとかで写真上げると結構ふぁぼしてくださる方はいるので、興味はある人多いと思うんだ。そんな方に発信するこちらのブログです、気になる人は行ってみよう!

 

そしてハヌルさん、ありがとうございました!また是非台湾でお会いしたいです、ぜひ廟会行きましょう~!

 

ハヌルさんもそうですが、ここにきてパタパタと不思議なご縁だなと思うことも多いのですよね。

台湾に来て、右も左もわからず哪吒と民間信仰とと追っているうちに色々なご縁ができてきた。ありがたいことですねえ。

今後とも追いかけていきますのでこれからの出会いも楽しみにしています!

 

次回は

 

高雄の三鳳宮編です!

ちょっと上でも触れていますね。高雄駅のすぐそばの大きな哪吒廟です。なぜか高雄のガイドブックにも載る三鳳宮。私も毎度行く大好きなお廟なのでたっぷりご紹介できればと思います!

 

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